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「関西発のパラダイムシフト」

                         本会副会長  木下 博夫
 二月中旬毎年恒例の「関西財界セミナー」が今年も開催され、五十六回目になる。
関西の財界関係者、各国公使をはじめとして大学、教育関係者七百名ばかりが参加
し、厳冬の中京都国際会館で二日間行われた。
今年のテーマは「いざ、舞台を関西へ~関西からはじまる未来社会のデザイン~」
であった。
過去の会議には師友協会関係者も多く出席され、セミナーの中で個人的立場で発言、
会議を先導されたと聞いている。
 今回の財界セミナーは基本的問題提起として、資本主義システムが揺るぎ人口減
少、技術革新といった変化の時代にどう立ち向うかが中心であった。
六つの分科会に分かれそれぞれが異なる場づくりを提唱した。この活動は単なる発
言提示に止まらず、企業家が中心に組織・人づくり、実践活動に移行していくこと
が期待される。
日本では政治、経済の一極集中がますます強まっていく傾向の一方、途上国の急成
長、イギリス・ドイツ・フランスといった先進国における海外戦略に注目しながら、
わが国が地方の活性化、地方創生をどう高めていくべきか熱く語り合われた。
 例えばインバウンド人口が急増している。二千九百万人を超え、東京オリンピッ
ク開催時には四千万人に達すると想定され、経済効果も四兆円と宣伝される。
ただ外国人観光客は日本に何を求めて来訪するのか。その対象には日本製品であっ
ても、単なる物買いではなく、その国の歴史、文化をベースとした発信であり、文
化庁の京都移転を契機とした国土が持っている心の豊かさから享受できる精神を期
待していると思ってよい。
今年の財界セミナーで討議された関西発のパラダイムシフトは関西師友協会がこれ
まで取り組んできた日本の精神文化の興揚をめざす活動と、根底的には相通じてお
り、今後とも世代を超えて広がっていく事が期待される。
この機会に協会の活動において更に仲間を増し、志の方向を明確にして前進するこ
とが重要かつ意義ある時期にさしかかっていると考える。