いつしかまた秋になった。 虫が鳴いている。 風の音、確かに秋風の声である。 人の世の中は何という騒がしさだ。 なぜ人間はこうも騒ぎ回らねばならないのだ。 なぜもっと独り静かに在り得ないのか。 ぐずぐずしていると、どうなってしまうか 分からないとでもいうのか。 がやがや騒いで、さてどうなるというのか。 どうなったらよいというのか。 誰もが自分のことは棚にあげて、人のこと ばかり攻め立てる。 せめてその半分でも自分を省みれば、 どんなに物事が素直に運ぶことであろう。 『憂楽志』より
入会のご案内
内容
関西師友誌