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天皇陛下の災害被害地をお見舞い

 本会理事 谷﨑 利男
 ヘリコプターを使ってまでの被災地ご訪問である。ご存知のようにヘリコプターは事故が多い。
現地も復旧の最中で、お迎えできるような状況ではなかろう。しかし、そこに天皇陛下の已むに
已まれぬ、ご意志が感じられる。天皇にとって民は大御宝である。「かまどの煙」の故事が想起
される。
 現地では、未だ、仮設住まいで、生活の見通しが立たない人々まで、笑顔になり、元気がもらえ
たと多くの被害者が感謝している。その様子に心が打たれる。そこには、不自由に対するなんの要
求もない。まさに親が子を心配し、子が親に心配を賭けまいとする姿がある。
「デモ」も「帰れコール」もない。これが天皇と国民の真の姿ではないか。
 日本で天皇の地位が確定したのは、大宝律令(七〇一年)による。その制度は中国の律令制度を模
したものであったが、天皇を祭祇王とする神祇官と政治を遂行する太政官を並列することで、天皇
の立場を不動のものにしたは、日本独自の卓見であった。
 来年の春には、天皇が譲位され、皇太子殿下が百二十六代の天皇の位にお就きになる。
秋には世界各国の元首をお招きになり、即位礼正殿の儀や大嘗祭などのご即位関連儀式が執り行わ
れる。
二千年余の伝統を持つ皇室を戴く国日本は、世界の注目を集めるであろう。
外国は天皇陛下を事実上の元首と見、日本を立憲君主国と考えている。にもかかわらず、日本には
それを認めず、祭祇王の性格を理解せず、軍国主義に結びつけて、その存在すら不要と言う向きも
ある。
日本の国の在り方が、あいまいなままになっているからである。
 国際情勢が混迷の時代に入る中、日本は、どうあるべきかを明快にせずして、世界平和に貢献す
る日本ではありえない。
 安倍総理が三選を果たし、憲法改正の発議がいよいよ現実のものになってきた。天皇の在り方も
世界が認める立憲君主国としての立ち位置についても国民的討議を深めるべきではないだろうか。