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星月夜

 八月、盛夏なのだが初旬には「立秋」となる。終戦日、原爆忌、盂蘭盆と季題が続くが
一年の過ぎゆく早さを覚える。甲状腺の手術をした身としては福島県の原子力発電所より
出たという諸々の放射線などが人体への影響がある、という報道を聞くにつけ心配は盡きない。
戦中、戦後の広島の惨状を思い復興に携わった人達の事を、あれこれと今思ってしまう。
この度の大震災の犠牲になられた方々の御冥福を心から願い祈りたい。星に祈りを。
 この月の季題には「星月夜・星祭り・天の川」などもあるが、山の夜のこと、その日
早朝から登った常念岳、昼食をとる頃から雲行きが怪しく急に遠くに雷鳴が聞こえてきた
ので追われるように横尾の方に降りた。そこで野営したが山峡の夜空には天の川が暗闇の
中澄んで見え神秘な世界だった。時にはキャンプ地で星を見、人工衛星の通過を眺めたりと
思い出はいっぱいである。                  山村栄子

お星さまになった人たちの平安を思いつつ、歳時記より一句
   星月夜さびしきものに風の音       楓  橋
作品紹介
  母うえしのうぜんかつら花盛り          常慶 直久
   (評)咲きこぼれるを見、また母を恋ふ
  濃あじさい店番まどろむ午下り      小原 弥寿子
   (評)時間よ止まれ、何ともいえない心地よさ
  梅雨しとど石見銀山夢の跡        西島 徹
   (評)旅の間ずっと雨、賑わった町の昔を思う
  水無月のういろう求む客の列          田岡 節子
   (評)この季節だけの銘菓に人の列
<選者吟>
  大神の夏越の祓いのち延ぶ